maeta clinic maeta clinic maeta clinic maeta clinic maeta maeta 


スポーツドクター・コラム

子どもの成長と指導者

 小学校では、社会体育にスポーツ活動が移行した。これは、地域でスポーツ活動の面倒を見てくださいということである。面倒を見る主体は、地域の監督、コーチそして親である。
 野球、サッカー、水泳、バスケットボール、バレーボールなど地域ではスポーツ活動が盛んに行われるようになってきた。親や祖父母にとって子どもや孫が心身ともに健全に成長して行くのを見るのはとても嬉しいものだ。また、子どもたちがスポーツを体験して好きになり、生涯にわたってスポーツを行うきっかけになれば、指導者もやりがいがある。
 しかし、大人が勝利至上主義を志向するあまり、子どもに長時間練習させてスポーツ生涯をおこしたり、劣等感などの精神的な心の傷を残す弊害のあることが競技スポーツの一面にある。
 子どもの身長が急に伸び始めるまでの年代、小学校高学年ごろまでは神経系が発達する時期といわれている。この時期に巧緻性やバランス感覚が発達する。ここで練習をやりすぎると、骨端軟骨障害を発生したり早期に能力の限界を感じ、スポーツを続ける意欲を失う。
 その後、身長が急に伸び、心肺機能が向上する時期に入る。この時期は骨成長が著しく、腱の骨付着部に障害が多くみられ、骨密度が低下して疲労骨折しやすい。また、女子は生理が始まり、貧血を起こす。
 高校生になって身長の伸びが止まるころ、筋肉が発達し始める。ここでようやく、本格的にウェイトトレーニングを行ってよい時期になる。大人のからだになるからだ。
 障害の原因の多くは子どもの成長、発達を考えないで練習をやりすぎることにある。子どもの心と体は壊れやすい。指導者は機会があるたびに講習会を受けて欲しい。夜の9時から指導するのは論外。子どもの成長にとって指導者は重要な立場にある。






トップへ
戻る
前へ
次へ



maeta clinic maeta clinic maeta clinic maeta clinic maeta maeta