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森永がこっちに気を取られている隙に、くりこが攻撃に出た。
その技は先の五輪での決め技だった。
「この技は、どんな技なの?解説のロッテちゃん。」
「小柄なくりこちゃんの素早さを活かした技ですねえ。あまりの速度に躯体が四つになり舞っているかの如し。そして気づけば全てが終わっている。おそろしい技です。」
「体が四つと言うことは、足は八本ね!そんな足数で攻められたらたまらないじゃない。それで、勃キーってなんなのよ。」
「語呂あわせ?」



電光石火でくりこが迫りくるなか、森永は手にしていた縄をふわりと宙に舞わせる。
麻で編んだ縄とは思えないような、絹糸のようなしなり。
「森永流の古流たる所以は、その技の多さよね解説のロッテちゃん。」
「私たちのような現代発祥の新流には、スポーツ特化した足技のみしかありません。ですけど森永流には、脚戯、掌戯、指戯、脇戯 舌戯、髪戯など体の各部位を使うもの。また、縛戯、漿戯、炎戯、放戯などの道具などを使うものまであり、それぞれに無数の秘戯奥戯が存在しています。」
「技ではなく、戯をあてているのもひとつの特徴よね。」
「源流へと遡れば、戯れるのももっともな由来かもしれませんねえ。」
「で、なんで技名が横文字なのよ。あれアントワネットって読むんでしょどうせ。」
「語感?」



いとも簡単に森永の網にかかってしまったくりこ。
手足を縛られなすがままにお尻を撫で回されている。
「思ったよりも縛りが少ないんじゃない、解説のロッテちゃん。」
「一見はそう見えますねえ。この後ろ手に吊るす縛り上げ方は、すぐさま肩を脱臼に導く危険な吊るし方です。ですが両足を比較的自由に吊るすことにより体重を分散させ、なおかつ肩の痛みから逃れるために腰を上げるよう誘う高度な縛戯ですよね。」
「ふうん、なるほど。次の技にもつなげやすいものね。亀甲とか描くのがめんどいからじゃなかったのね。」
「描くのとか意味のわからないことをいったらいけませんよ。」



卵のようなくりこのお尻をむき出しにし、執拗にはたき続ける森永。
くりこは抵抗する術も無く、涙をにじませている。
「うわあ、いたそう。もう真っ赤ですよ、解説のロッテちゃん。」
「見た目ほどでもないでしょうね。痛みよりも大きな音をさせることによって、聴覚から屈辱感を与え、服従の足掛けとする森永流掌戯ですね。」
「腕のいいツッコミ師ね!」
「なんでやねん。」



たたき続けていた手をぴたりと止め、予告も無しにくりこの小さなすぼみへ指を滑り込ませる。
一番の嫌悪感を示したくりこにかまわず、根元まで差し入れた中指で内の壁をぐるりと一周かき回す。
「おっとでました!これは試合では超禁じ手です!さすがルール無用ですね解説のロッテちゃん!」
「内部をひと撫でしただけで相手の弱点を捜し当てるなど相当の技師ですねえ。あ、でも森永さんは何かに気づいたようですよ?」
「いれちゃらめえ!っていってほしかったんじゃないの?」
「あざとすぎてむりですよ。」


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