7月9日 |
敬せざること母れ。 |
人を欺かず、自らも欺かぬ、それが敬。何事にも慎みを。 |
7月10日 |
礼儀は人の大端-だいたんなり。 |
礼儀は人間の最も大切にすべきもの。動物と違う特徴。 |
7月11日 |
礼の人に於けるや、猶お酒の蘖-けつ-あるがごとし。 |
礼は人間社会を一体化し味をつける役割。酒を醸す麹のようなもの。 |
7月12日 |
至敬は文-あや-なし。 |
最高の敬に達すれば、そこには文や飾りはない。 |
7月13日 |
礼は夫婦を謹むに始まる。 |
夫婦の日常の謹みこそ礼の始まり。人間関係の中で最も親密な夫婦は礼を忘れやすい。 |
7月14日 |
大信は約せず。 |
真実信義は約束を守って守られるという薄っぺらなものに非ず。 |
7月15日 |
事に臨みて屡夂断ずるは勇なり。 |
決断には真の勇気が必要。 |
7月16日 |
内言は出ださず、外言は入れず。 |
家庭の事は無闇に外に話さない。職業上の事は家庭に持ち込みかれこれ言わない。 |
7月17日 |
利を見て譲るは義なり。 |
利害にかかわれば、先ず人に譲るのが義である。 |
7月18日 |
礼は君の大柄-たいへい-なり。 |
礼は国や組織を治めるトップの最も大切な道。柄は器物の柄-え-、柄により器物はよく扱える。トップの施策を動かすのは礼である。 |
7月19日 |
人を治むるの道は、礼より急なるはなし。 |
政治とか組織の運営で第一に守るべきは礼である。 |
7月20日 |
忠信は礼の元なり。義理は礼の文-あやなり。 |
忠信-まごころが礼の基本、相手への義理は礼の文-あや-、礼は内なる心と外に現れる文が相応じて完成する。 |
7月21日 |
公事は私に議せず。 |
公の事は公の場所で論ずべき。現代は政治も企業もこれを忘れている。 |
7月22日 |
名は人治-じんち-の大なるものなり。 |
呼称は人治の大切なもの。呼び方を誤って問題を生ずる事が多い。 |
7月23日 |
蜜を窺わず。 |
相手が秘密に保ちたい事柄は深追いしない。隠したい古傷に触れるべきでない。 |
7月24日 |
清明、躬-み-に在れば、気志神の如し。 |
身に清らかで明らかな心を保てば神のような働きをする。大いなる仕事には欠かせない。 |
7月25日 |
旧故を云わず。 |
古い知人の過去の過失は本人にも他人にも語るべきでない。 |
7月26日 |
教学を先とす。 |
何より教育、学問を真っ先にする。それが国家経営、個人の身を修めるにも重要。 |
7月27日 |
師厳にして然る後に道尊-たっとし。 |
師は行い厳粛にして威厳が備わり初めて教えが尊くなる。有言に実行が伴わないと反発となり師たり得ない。上司にも通ずる。 |
7月28日 |
師を選ぶは慎まざるべからず。 |
師の選択は慎重に、誤った師を選べは道も人生も誤る。 |
7月29日 |
辞-ことば-を安定にせよ。 |
心の落ち着きが心の平静をもたらし言葉を常に安定させる。相手に対する安定した言葉も実に大切。司馬氏は云った。よい言葉は人生のフリーパス券だと、実体験でも全く同感。 |
7月30日 |
奢りは長ずべからず、欲は従-ほしいまま-にすべからず。 |
傲慢な態度や心を増長して欲望を満喫しては身が破滅するとは不易の法則だ。真紀子の化けの皮が剥がれるのは時間の問題と私は大臣就任2ヶ月後から見ていた。共通点あり。 |
7月31日 |
志は満たしむべからず。 |
凡てに完全満足するまで求めてはならぬ。 |
8月1日 |
難に臨んでは苟-いやしく-も免れんこと母-なかれ。 |
困難は堂々と真正面から腰を入れて取り組めば必ず解決するのは私の体験からも言える。山より大きいイノシシは出ぬ。天は落ちてこない。 |
8月2日 |
善は即ち君を称し、過ちは即ち己を称するときは、即ち民忠を作す。-たみちゅうをおこす。 |
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この態度は、感化が部下、国民に及び忠義の心が起きる。称すとは讃える事。 |
8月3日 |
尊客の前には、犬をも叱っせず。 |
部下や従業員を人前で激しい叱責は決してなすべきでない。元々は召使いなどが対象であろうが。人に恨みを残してはならぬ。 |
8月4日 |
楽しみは極むべからず。 |
快楽は極限まで求めない、その極には倦怠と絶望のみ控えている。 |
8月5日 |
愛して而も其の悪を知り、憎んで而も其の善を知る。 |
愛している相手でもその悪を見抜き、憎む人でも行為に善あらば認めなくてはならない。愛憎の感情で判断を間違えない。 |
8月6日 |
礼は節を踰えず。 |
礼儀も節度を越えぬ事が大切。度を過ぎた礼は諂いに近く時に失礼となる。 |
8月7日 |
来たり学ぶを聞けども、往きて教うるを聞かず。 |
教えを受ける人は進んで来て学ぶのが礼儀、こちらから行きて教えるとは聞いていない。お金で自宅に教師を呼ぶなど学問の邪道。 |