父が生きていたら、このような形態で公表することを止めたかも知れません。しかし、今は天の主イエスの御許にあって苦笑いしていることでしょう。若い頃の父の詩には、失恋、望郷、義憤、孤独、、、といった, 青年期に私たちが経験する様々感情が表白されています。
■ 「戦き」 . 街燈の
. 光り凍る師走の夜
. 霊に怯ゆる者の
. 呻き声
. 、、、、、
. 、、、、、
. 磨鎌の如き寒月
. 中空に高し
. 1927/09(父・24歳)
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■ 「笛の音」 . いましかすかに
. 聞こえくるは笛の音
. あたり月影かすめる今宵
. あはれ 淋しく
. 吾胸(アムネ)にひびきて
. そぞろ忍ばるるありし日のことども
. まだき宵路を
. 流れくるは笛の音
. ひとりまどろむ臥床の夢にも
. あはれ 淋しく
. 吾胸にひびきて
. いとどさしぐむ悲しみの調べぞ
. 1927/06(父・24歳)
■ 「哲学堂の帰り」 . ふと振り返った
. なだらな麦畑の坂道
. 森も 林も 農家も
. なにひとつ見えない
. 青々とした麦穂は
. 限りない大空に続いている
. 胸一杯
. 快よい初夏の空気を吸う
. 白雲の断片が
. 静かに 静かに
. 穂波の上を浮いてゆく
. 慈父のような太陽のかがやき
. 超人間的思索が
. うつろな心のうちを支配する
. 1927/04/ (父・24歳)
. 白いばらの花よ
. おお、、、いつも
. 今頃忘れずに咲いてくれる
. 愛らしいばら
. 白いばらの花よ
. おお、、、お前は
. 亡き姉が遺していった
. ただひと鉢のばら
. 白いばらの花よ
. おお、、、もはや
. 姉が淋しく世を去って4年
. 思い出のばら
. 白いばらの花よ
. おお、、、お前は
. 純潔と高貴の象徴(シンボル)
. 美しいばら
. 白いばらの花よ
. おお、、、今は
. 亡き姉の霊のいこい場
. なつかしいばら
. . . . . . . . . . 1928/05/25(父・22歳)