父が生きていたら、このような形態で公表することを止めたかも知れません。しかし、今は天の主イエスの御許にあって苦笑いしていることでしょう。若い頃の父の詩には、失恋、望郷、義憤、孤独、、、といった, 青年期に私たちが経験する様々感情が表白されています。
■ 「千鳥鳴く夜」 . 仮寝の夢の
. 果敢なくも破れし
. 海人家の臥床
. 今宵 あわれ
. 渚に淋しく千鳥鳴きて
. ありしその日の
. 故里思ふ吾身の悲しさ
. 青き月明かりに
. かすかに浮ぶ
. 沖の島影
. 今宵 あわれ
. ひとり淋しく千鳥の声に
. 亦 若かりし
. 昔忍ばむ。老の島守
. 1927/06/(父・24歳)
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■ 「人妻となりし君故に」 . 君が写真を
. おののく胸にいだきて
. あはれ あはれ
. ひとりみいれど
. おお 悲し
. 君 またほほえまず
. ただれし胸の苦しみ
. 君よ 知りたもうや
. なれどわれ
更につたへんすべもなし
. たれか望まん
. いもせをちぎりしことの
. みなはかなくして
. 小床の夢にも
. 身のつれなきを
. かくもなげかんとは
. 1927/08(父・24歳)
■ 「追憶の花」 . 椿咲く
. やよひのころとなりしかど
. わが胸に
. のこるはさびし
. 今はただ
. あわれこころの影のみそ
. さればわれ
. すぎこしかたの思い出に
. またかの花とともに語らまし
. 1928/03/21(父・25歳)
. 君と語りし思い出の
. 野辺のくさむら
. 今 我行けば
. こぼるる露の
. 冷たさよ
. かって歩みし道の端に
. 咲く花見つつ
. 今 我行けば
. ほほえむ姿の
. 淋しさよ
. . . . . . . . . . . 1926/08/09 (父・20歳)