ゴジラ対自衛隊 〜映画の中の自衛隊〜

ゴジラシリーズ作品 平成VSシリーズ



ゴジラ

1984年12月公開。前作から9年。ついに封印は解かれた。『メカゴジラの逆襲』までの設定はリセットされ、1954年版から30年ぶりに東京にゴジラが出現したという設定で、ゴジラを恐怖の対象として再構築した。本作では、ゴジラは自然災害の一種として描かれ、リアルリズムにこだわった災害スペクタクル映画となっている。とはいえ、東宝秘密兵器も健在で、今回は飛行要塞スーパーXが登場している。本作から身長80mに巨大化したしたゴジラだったが東京の超高層ビル群に囲まれたゴジラはあまりにも小さく見え、時代が変わったことを感じさせる。詳細はコチラ




ゴジラvsビオランテ

1989年12月公開。前作『ゴジラ』から5年。ゴジラに新しい息吹を吹き込むべく、映画原作を一般公募し、バイオテクノロジーによって生み出された怪獣ビオランテがゴジラの前に立ちはだかる。本作における敵怪獣は細胞核技術によって生み出されたビオランテ。グロテスクなデザインなど秀逸な出来だったが、本作はVSビオランテというよりもVS自衛隊の趣が強く、対ゴジラの戦術シミュレーションのような印象が強い。対ゴジラの戦術・用兵が具体的に描かれた作品ということもあり、平成VSシリーズ最高傑作という声も根強い。VSシリーズにこの後も登場する三枝未希の初登場作品でもある。詳細はコチラ




ゴジラvsキングギドラ

1991年12月公開。『ゴジラ』『ゴジラVSビオランテ』から一転した娯楽作品となっている。敵怪獣はシリーズ怪獣の中でも人気の高いキングギドラ。本作ではキングギドラは未来人の連れてきたペットが放射能を浴びて巨大化した怪獣という設定になっている。タイムパラドックスの処理が甘く、ゴジラの世界観を複雑にしてしまった作品だが、考えれば考えるだけドツボに嵌っていくだけなのでその辺は無視するほうが賢明。なお、本作ではゴジラは誕生に際してさらに強力な放射能を浴びたことで、身長100mに巨大化している。




ゴジラvsモスラ

1992年12月公開。人気怪獣のモスラが24年ぶりにスクリーンに復活。大きく設定を変えたキングギドラと違い、性格や設定も旧作との大きな違いはなく、1961年のモスラや1964年のモスラ対ゴジラを髣髴とさせるストーリー展開になっている。その分目新しい部分は少ないと思うが、安定した作品だったためか、環境破壊への警鐘というマスコミ受けしそうなテーマだったためか、平成VSシリーズでは最大の観客動員を記録している。詳細はコチラ




ゴジラvsメカゴジラ

1993年12月公開。本作でゴジラに立ち向かうのは国連G対策センターとその精鋭部隊Gフォースである。メカゴジラも人間が製造した対ゴジラ兵器の位置づけとなっている。本来この後にはハリウッド版ゴジラの製作が控えており、本作をもって平成VSシリーズは幕を閉じるはずだったが、ハリウッド版の製作が遅れたためにさらに続編の製作が決定した。なお本作はゴジラの子供が登場。ゴジラはラドンの巣に託卵するという習性が明かされている。




ゴジラvsメカゴジラ

1994年12月公開。本作の敵怪獣は宇宙怪獣。当初は宇宙怪獣キングギドラが敵の候補に挙がっていたが、同年夏に『ヤマトタケル』が公開され、その中にキングギドラによく似た造詣のモンスターが登場していたために本作の設定となった。前作のメカゴジラの後継機であるMOGERAや、平成VSシリーズの過去作に関係したキャラクター設定、リトルゴジラなど過去作に関係のある部分も多く集大成的な意味合いもある作品。VSビオランテ以降のレギュラーである三枝未希が初めてヒロインを務めた作品でもある。




ゴジラvsデストロイア

1995年12月公開。平成VSシリーズの最終作。第1作の『ゴジラ』を除けば明確にゴジラの死が描かれた作品である。また、その最期も、怪獣同士の戦いの帰結ではなく、体内の核分裂が暴走した結果という、いわば病死であったのも特異だったと思う。最終作ということもあり、第1作でゴジラを葬ったオキシジェン・デストロイヤーが最後の敵に関わってくるばかりでなく、第1作のオマージュと見られるシーンもいくつか出てくるので、第1作を見てからの方がより楽しめるかもしれない。ラストのゴジラが溶解していく様、そして新たなゴジラの誕生を予感させるジュニアのシルエットと咆哮で終わるラストは秀逸だったと思う。ジュニアのこの後の活躍を見られなくなったのは残念だ。詳細はコチラ


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