HUAWEI Ascend Mate 7 レビュー(2015.01.31)

あれ?タブレット運用じゃなかったの?

 そもそも、2013年12月にNexus7を購入し、それと同時にMVNOデビューをしたことで、それまでメイン機をスマホで運用していた私が、タブレット運用をしていました。

LINEデビューによりスマホ運用を再開

 事態が急変したのは、2014年の春。それまで頑なに拒否をしていた私が、飲み会の勢いLINEを始めました。その後、LINEの便利さから、そこそこ使うようにはなったのですが、そこで問題になってきたのが、タブレット運用であるということ。相手方からはメール気分で送ってくるけども、私がタブレットだと気付くのが遅くなってしまう。しかも、急ぐような内容でなければいいのですが、待ち合わせとか、今どこですか?とか、急を要する内容だと、「タブレットをポケットに入れますか?」ということになってしまうんですよね…。

 そういったことがあり、6月にもう1つ格安のMVNOを契約をして、Galaxy Noteの方でLINE運用をするようになりました。

Galaxy Noteの不調

 しかし、このGalaxy Noteが見事に絶不調だったんです。原因の1つには、Androidのアップデートをしたことにも影響しているのかもしれませんが、動作が重く、モッサリになってしまい、さらにはバッテリーの減りも酷い。特に私の場合は、GPSログをスマホで取ることがよくあるのですが、これをしていると間違いなく半日で落ちます。なので、モバイルバッテリーは必須でした。

 ということで、昨年の夏頃には既にイライラ状態が続いていました。

端末選びの条件

 そんなこともあり、昨年秋頃からいろんな端末を物色をしていました。その時の条件が…

①GPSは必須

 今時、格安SIMフリー機とはいえ、GPS非搭載の端末は無いのでしょうが、私の場合、GPSログを取って、あとで位置情報を写真に付加することを良くするので、GPS搭載は必須ですし、その精度も意外と重要です。

②NFCも必須

 カメラを含め、SONY製品をいろいろ持っている私にとって、NFCも結構大事な機能。といっても、NFC対応機器はα77Ⅱぐらいしかなかったのですが、今後、RX100を機種変更するとなるとNFC搭載は間違いないですし、昨年秋にはNEX-5Tも増えた。今後、ワイヤレススピーカーやイヤホンなんかも、NFCになる可能性はあるので、これものちのちのことを考えると必須。

③RAMは2GB以上

 実はGalaxy Noteが不調の1つに、メモリー容量が不足していたということもあるんですよね。Galaxy NoteはRAMが1GBだったのですが、何もアプリを起動していない状態でもRAMの半分位を使用している。そこに、いくつかのアプリを起動するともうメモリー不足になるんです。なので、少なくとも2GBのRAMは欲しいところです。

④あまり大きすぎない方が…

 このあたりからは絶対条件ではないのですが、先にも述べたとおり、GPSログを取ることが多いと、スマホをポケットに入れて…というのが増えるわけですが、あまり大きすぎるとちょっとシンドいんですな。

⑤microSDが入る方が…

 このあたりも絶対条件ではないですが、microSDが使えた方が容量を増やせるのでありがたい。特に私の場合は、スマホに動画を入れて、職場の車で走るときに流したりすることがあるので、その方がありがたいです。

⑥バッテリーが良く持つこと

 これは、ある意味、サイズとは相反する感じなのでしょうが、バッテリー容量も大きく、良く持ってくれた方がありがたいです。その点、Nexus7なんかは数日充電しなくても持ったりしますからね。

いろいろな選択肢が出た中で、総合的に判断して…

 こういった条件の中から、いろいろな選択肢が出てきました。

 まずは、Nexus5。2013年秋に発表されたモデルならが、格安で操作も快適で、NFCも搭載。なので、最後まで悩んだ機種の1つ。ただ、GPSに関して不具合が報告されているし、NexusシリーズはmicroSDが使えない。そして何より、2014年秋に新型が出ると言いながら、いつまで経っても新型が出ないので、愛想をつかしてしまいました。

 一方のNexus6。2014年秋モデルということで、スペックは最強。防水で短時間充電やQiに対応。ただ、値段が8万円前後ということで、高すぎですよね。ちょっと無いな…と。

 続いて、Xperia Z3 Compact。国内的にはdocomoのみの販売ですが、海外版ではSIMフリー端末が変えます。確かにコンパクトでいいのですが、値段が6.2万円とこちらも高い。う~ん、何かなぁ…。

 あともう1つ、意外といいなぁと思ったのはZenfone5。2万円台でメモリ2GB、microSD使えるし、液晶は5型で、このコストパフォーマンスはすごい。普通の人なら間違いなくこれをオススメします。ただ、私の場合はNFC非搭載が最後まで踏み切れない理由となってしまいました。

そこに登場したAscend Mate 7

 そんなこんなで、買換えたいけど買いたいけどどうしよう…という状態が続いていたところに、12/4にHUAWEIが発表会を行って、Ascend Mate 7が登場しました。

 そもそも、9月ぐらいの段階で機種の発表と12月の国内販売開始を発表していたようですが、この端末のスペックが私にドンピシャだったんですよね。

【主なスペック】
OS:Android 4.4(KitKat)
6インチ(1920 × 1080)IPS-NEO液晶
CPU: Hisilicon Kirin 925 オクタコア
(Cortex-A15 1.8GHz×4 + Cortex-A7 1.3GHz×4)を搭載
RAM:2GB
ROM:16GB(MicroSDカード対応)
リアカメラ:ソニー製の1300万画素裏面照射型センサー
フロントカメラ:500万画素裏面照射型センサー
バッテリー:4100mAh(急速充電対応)

 これで実売5万円。確かにサイズ的にはGalaxy Noteよりも少し大きいんだけど、その分、バッテリー容量は大きい。実際の所、サイズよりもバッテリー容量を優先しようということで、覚悟を決めて購入しました。

※ちなみに、私はしばらく「オクタコア」を「オタクコア」だと勘違いしていました。どんだけマニアックなCPUだと思ったら、「8」という意味の「オクタ」だったんですね。アホでした…。

見た目以上に結構デカい

 スペック上は、Galaxy Noteと比べて、少し長いだけなのですが、そのちょっとした差が結構大きな差になります。ポケットに入れていても、「大きいなぁ」という実感はあります。

 背面。普段はケースを付けていますが、たぶんアルミボディの裸のままだと冷たいかもなぁ。

 画面左側の部分。ここに、2つスロットがあって、上側(写真だと左側)がSIMカードスロットで、下側(写真だと右側)がmicroSDスロット。SIMカードはマイクロSIMだったので、今までのがそのまま流用できました。そして、ピンはいるものの、何気にmicroSDカードが外から出し入れできるのはいいです。

 画面の右側の部分に音量ボタンと電源ボタンが付いているのですが、これが非常に分かりづらいです。元々、指紋認証でロック解除する設計になっているのかもしれませんが、これまでどの端末も電源ボタンと音量ボタンの位置が違っていたので、電源ボタンと音量ボタンが並んでいると、押し間違い多発です。数少ない私の不満点の1つがここ。

軒並み高評価な印象

画面は大きく綺麗

 フルHDの6型液晶は、お世辞抜きで綺麗です。元々、国産のディスプレイということもあるかもしれませんが、解像度も高いし、輝度も十分なのでバッチリです。

 しかも、画面が大きくなったことで、写真を見るのにもストレスなし。ちょうど、L版より少し小さい位なので、人に見せたりしても十分ですし。正直、こういった点から、Nexus7の居場所が無くなってしまいました…。

動作はとても快適

 2GBというメモリと高速なCPUということで、購入して2ヶ月近く経過しますが、全く動作の遅さに不満を持つことはありません。画面の切替もサクサクいけます。

うまくいえば3日でも持つバッテリー容量

 何より嬉しいのがこの点。そもそも、新しい機種なので、バッテリーの持ちが良いというのもあるのでしょうが、それにしても十分な容量。画面が大きいと、どうしてもその分、持ちの悪さが心配でしたが、2日充電しないなんてしょっちゅうで、うまくいけば、3~4日でもいけそうなぐらいです。お出かけをしていて、GPSログを取っていても、半日でバッテリーが…ということは無くなりました。

高解像度なのにすべてが大きくなってしまう

 今回の端末に対して、あまり不満点はない方なのですが、1つ気になるのがこのあたり。これは、端末の責任ではなく、おそらくAndroidの仕様なのでしょうが、せっかくの高精細で大きな画面なのに、アプリを起動すると、広く表示できるようになったというよりも、全体的に大きくなった印象。解像度はNexus7と同じなのに…。確かに、画面の大きさが違うので、小さくなると見にくくなるから…という問題もあるのでしょうが、その点は、ユーザーが選べるぐらいにしてくれてもいいのではないでしょうか。

ムダに大きなChromeのフォントサイズ

 先の点と同じところなのですが、Chromeでブラウジングするときに、どうもフォントサイズが大きいのです。

Ascend Mate 7

Galaxy Note

 このように、PCサイトを表示するときには、そう思わないのですが…

Ascend Mate 7

Galaxy Note

 スマホサイト表示をすると、明らかに解像度が高いはずのAscend Mate 7の方が、Galaxy Noteと比べて表示量が落ちるのです。

 これ、たぶんなのですが、Galaxy Noteは横幅が800pixelなのに対して、Ascend Mate 7は画面の横幅が1,080pixel。それに対して、私のサイトって、この写真、150pixel表示にしているんです。ということは、Galaxy Noteは横幅が1/2の400pixel相当で表示させているのに対して、Ascend Mate 7は横幅が1/3で360pixel相当として表示しているのではないかと

 実際に、こちらのサイトを利用して、いわゆるwindow.devicePixelRatioというやつを調べてみたら、Ascend Mate 7は確かに「3」になっていて、これだと1/3表示になってしまいます。同じぐらいの解像度を持つNexus7では、このwindow.devicePixelRatioが2で1/2表示、Galaxy Noteも同じ。

 改めていろいろ調べてみると、これは厄介ですね…。このあたりも基本は基本として、ブラウザ側で選べてもいいと思うんですけどね。せっかく高精細な液晶を搭載しているのに、前の機種よりも情報量が減るって、かなりのがっかりですからね。

基本的には概ね満足な一台

 MVNO運用とはいえ、5万円という端末台は、格安スマホの部類ではないのですが、まぁ、それでもキャリアの端末よりは安いし。一様、ここまでのスペックを搭載していたら、しばらく新機種には興味なくいけると思うので、どんどん使いたおして行こうと思います。