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岡山国際サーキットガイド Part.1
サーキットデビュー編
(最終更新:2016.03.06)
年が明けて、あと2ヶ月もすればモータースポーツシーズンも開幕してきます。
実は、今でこそサーキットにバンバン行くようになった私ですが、サーキットデビューしたのは、実は2013年3月。だから、まだ3年ぐらいのもんです。でも、初めてサーキットに行くのに、どうやっていけばいいんだろうか?どうすればいいんだろうか?、いろいろな不安を持ちながら行ったのを今でも覚えています。
そこで、今回は、もっと気軽に岡山国際サーキットに足を運んで貰えたらと思って、記事を書いてみることにしました。
そもそも、サーキットってどんなイベントがあるのか?
岡山国際サーキットの場合、大きく分けると2つに分けられます。
①通常営業日(走行日)
こちらは、プロ・アマチュア問わず、スポーツ走行が行われている日です。こちらで予定を確認することが出来ます。この通常営業日は、特別なことがなければ、1人600円を支払えば入場することが可能です。
また、通常はライセンスを保有していないと、サーキット内を走ることは出来ないわけですが、岡山国際サーキットの場合は、各走行時間の合間に『体験走行』としてサーキットを実際に自分の車で走ることが出来ます(2周1,000円)。過去、F1も開催されたことのあるサーキットをこんなに気軽に走れるなんて、なかなかありませんからね。
ちなみに、通常営業日に占有走行としてサーキットが貸し切られているときに、SUPER GTやスーパーフォーミュラなどの開発テストなどが行われていることもたまにあります。そういった場合は、モータースポーツ系のサイトに紹介されることがありますが、それも通常営業日なので600円で見ることができます。2014年12月にあったスーパーフォーミュラのテストはまさにそれでした。
②イベント開催日
いわゆるレースの日です。レースといっても、SUPER GTやスーパーフォーミュラのような全日本選手権的な大きな大会から地方大会のようなケースもありますし、スポーツカーやチューニングカーが集まるようなイベントが開催される時もあります。
主立ったものは、コチラのページに掲載されているので参考にしていただければと思いますが、だいたい、春のSUPER GT、初夏のフォーミュラ、夏のスーパー耐久、秋のスーパーバイクというのが例年の流れでしょうか。
岡山国際サーキットで開催される大きなイベント
①SUPER GT
国内の4輪モータースポーツのトップカテゴリーと言っていいでしょう。2004年までは、全日本GT選手権(JGTC)と呼ばれていましたが、2005年から今のSUPER GTという形になっています。
ハコ車とかGTカーと呼ばれる市販車を改造したような車両でのレースです。このSUPER GTが他の似たようなレースと一番違うのは、1つは1台のマシンを2人組で途中ドライバーが交代してレースを行う点と、事前のレースまでのポイントに応じてハンデが課されるので、強いチームが独走することが無いので、バトルも多いとういことです。
さらには、GT500とGT300という2つのカテゴリーがあり、GT500はドイツのDTMと共通のモノコック等を使用し、まさにレーシングカーとして設計された車両で、レクサス・日産・ホンダの3つの車両が走ります。それに対して、GT300は、いわゆるFIA-GT3と呼ばれる市販車ベースのレーシングカーで、BMW・メルセデス・日産・フェラーリ・ポルシェ・ランボルギーニなど、世界のスーパーカーが戦うカテゴリー。この2カテゴリーが混走することで、下位カテゴリーのマシンを利用してのオーバーテイクなども1つの見所です。
しかも、近年のレースでは珍しく、タイヤメーカーがワンメイクではなく、複数メーカーが各車に合わせたスペシャルタイヤを用意するので、天候・サーキットなどによるタイヤのポテンシャル差も意外と無視できません。
こういった状況により、毎戦、優勝者が変わるぐらいとにかく乱戦になるというところが、国内での人気に繋がっているのでしょう。
先にも述べたとおり、現状、国内モータースポーツの中では、F1を除けばトップなので、観客数や盛り上がりも一番のイベントだと思います。特に、岡山国際サーキットは、ここ数年は開幕戦として開催されることが多く、さらにレースとしても、季節的なこともあって天候が絡むことが意外と多く、毎年終盤にドラマが起きることでも有名です。
②SUPER FORMULA
国内の4輪モータースポーツのトップカテゴリーのもう1つで、フォーミュラカー(オープンホイール)の国内最高峰の全日本選手権。以前は、フォーミュラ・ニッポンという名称で開催されていましたが、2013年よりSUPER FORMULAとしてスタートしています。
マシンはダラーラ社製のSF14という車体を使っていて、コーナリング速度はF1よりも速いとも言われ、実際にF1を開催していない国内サーキットでは、軒並みコースレコードを塗り替えるぐらい速い車体を使っている。ただ、その車体とタイヤは1メイクで、エンジンがトヨタとホンダの2社。ということで、マシンによる差があまりなく、真の意味でドライバーによる差が出るということもあり、『日本一速い男 決定戦』と呼ばれることもあります。
また、他のフォーミュラーカーと異なるのは、1レースで5回使用できるオーバーテイクシステムがあり、その使用状況が分かるランプがマシンに付いているのも特徴。
その一方で、どうしても上位に食い込むドライバーが似たようなばかりになったり、決勝レースでのオーバーテイクが難しく、決勝レースよりも予選重視になってしまうこともあり、国内最高峰のフォーミュラでありながら、SUPER GTほどの盛り上がりに欠けているのが実情でもある。
岡山国際サーキットでは、しばらく開催されていなかったが、2015年に久しぶりに開催されることになりました。
③GT ASIA & F3
必ずしも毎年開催されるカテゴリではありませんが、2013年と2015年には、GT ASIAも開始されました。
GT ASIAは、その名の通りアジアを展開するGT3レース。ここ最近は、日本で2か所開催されるほか、韓国、マレーシア、中国、マカオとアジア券を圏を巡っていきます。GT3といえば、SUPER GTのGT300クラスやS耐にも出場できるわけですが、そちらではあまりお目にかからないアストンマーチンやベントレーといったGT3マシンも走っているので、一味変わったレースともいえます。
一方の、F3はスーパーフォーミュラの下位カテゴリーで、世界的には全日本F3、イギリスF3、ヨーロッパF3と開催されているレースです。ここで育ってきた若手が、数年後にスーパーフォーミュラやSUPER GTにステップアップしてくるので、若手発掘が見ものでもあります。
正直、他のレースと比べると、各段に集客が少ないので、気軽に参加できます。その割に、パドックフリーでピットウォークも無料な上に、通常なかなか参加できないグリッドウォークも参加できたりします。RQの方々もいますので、サーキットとかレースの雰囲気を味わうには、もってこいだと思います。
④スーパー耐久
市販車を改造した車両によって行われるハコ車のレースで、名称からも分かるとおり500kmまたは3~4時間程度の耐久レースで行われる。よく省略して「S耐」と呼ばれている。
SUPER GTも市販車ベースのGT3カーが走っているが、S耐の方が車種の幅が非常に広く、6クラスにカテゴライズされているが、GT3カーからフィット・ヴィッツ・デミオといったリッターカーまで揃っている。そのため、SUPER GTよりもS耐の方が身近で好きだというファンも少なくない。
⑤スーパーバイク(全日本ロードレース選手権)
2輪バイクの国内最高峰の選手権。わざわざ「ロードレース」としているのは、バイクの場合、モトクロスもあるため。2005年から「MFJ SUPERBIKE」という名称になったようだが、同じように「スーパーバイク世界選手権(SBK)」があるためか、実際には「全日本ロード」と呼んでいる人の方が意外と多かったりする。
バイクの性能によって4つのクラスがあり、最高峰クラスのJSB1000は、有名な鈴鹿8耐のレギュレーションにほぼ準じている。(ちなみに、鈴鹿8耐はFIM世界耐久選手権の1戦であり、全日本ロードレースとは別)。
まずは規模の小さいレースから行ってみるといい
こういったイベントに対しては、ほとんどの場合が、コンサートなどと同様にチケットが必要です。料金はイベント内容によって異なりますし、場合によっては当日券と前売り券があり、値段が違うケースもあります。
ちなみに、岡山国際サーキットのイベントの発表されている入場者数(決勝日)を見てみると…
SUPER GT:17,000人(2015.04.05)
SUPER GT公式テスト&ファン感謝デー:入場数未発表(2015.03)
SUPER FORMULA:7,000人(2015.05.24)
S耐:5,600人(2014.09)
スーパーバイク:5,500人(2014.09)
GT ASIA & F3:2,460人(2015.06.28)
といった感じ。やはり、SUPER GTは、国内一番人気とあってかなりの集客。ファン感はともかく、本戦の方は駐車場チケットの争奪戦を覚悟しないと、行くことすら大変だったりするので、そこが考えどころ。その一方で、ファン感より下のレースは、駐車場確保はそんなに難しくありません。あと、ここ近年のスケジュールを見ると、春先から 3月ファン感、4月SUPER GT開幕戦、5月SUPER FORMULAとビッグレースが続く一方で、7~8月はちょっと小休憩で、秋にS耐・バイクと続く。そういった、スケジュールの流れも考慮した方がいいかもしれませんね。
ファン感 | SUPER GT | SUPER FORMULA | スーパーバイク | S耐 | |
H28開催時期 | 3/19-20 | 4/9-10 | 5/28-29 | 9/25 | 10/22-23 |
入場者数 (H27決勝日) |
非公表 | 17,000人 | 7,000人 | 5,700人 | 4,500人 |
観戦券 (土日通し前売) |
2,000円/日 | 5,400円 | 5,400円 | 3,780円 | 4,320円 |
パドックパス (土日通し前売) |
フリー | 9,720円 | 9,720円 | 4,320円 | 6,480円 |
PW件 | フリー | 3,000円 (土日各) |
3,000円 (土日各) |
2,200円 (決勝日のみ) |
3,300円 (決勝日のみ) |
ピットラウンジパス | - | 30,780円 | 30,780円 | 16,740円 | 21,600円 |
雰囲気がつかみやすいファン感や公式テスト
そこで、私がオススメをしたいのが、3月に行われるファン感謝デーです。よく、”ファン感”と略されることが多いですが、実際は、SUPER GTの開幕直前の公式合同テストです。鈴鹿でもファン感をしていますが、あちらは無料ですが、岡山国際の方は2,000円かかるので、”それでファン感っておかしくないか?"という議論は毎年ありますが…。
ただ、このファン感、実は私もデビューはこれだったんですよね。公式テストとはいえ、午前・午後の2時間ずつぐらいは走行されるし、台数も多いので、結構しっかりと撮影はできます。しかも、昼にはピットウォークが無料なので、マシンに近づくこともできますし、運が良ければドライバーのサインなんかがもらえてたります。ただし、あくまでテストなのでお姉様方はいませんので悪しからず。
そして、通常は有料なことがほとんどなパドックエリアもこの日はパドックフリー。結構、ここでも選手がウロウロしています。確かに人が多くて混雑はしますが、雰囲気は十分掴めてもらえるのではないかなぁと思います。特にSUPER GT本戦に参加する人は、事前の下見としてはちょうどいいと思いますよ。
また公式テストは、SUPER GTだけではなく、スーパーフォーミュラでも行われます。ただ、ファン感以外は、サーキットから公式な発表がされることはないので、モータースポーツ情報サイトなどを日頃からチェックをして情報を入手する必要があるでしょう。