サーキット撮影のススメ *RQ編*

(最終更新:2017.05.14)

 サーキットには、カッコいいマシンが走っているのとあわせて、綺麗なお姉様方もおられます。彼女たちも撮られるのが仕事ですからね、撮ってあげないといけませんよね。

 ただ、お姉様方を撮るのって、簡単そうに見えて、実は意外と難しんです。そもそも、マシンを撮るときと、撮影テクニックがまた違いますし…。そこで、私が思うお姉様方の撮影テクニックをお伝えします。

マシン編 マシン×Eマウント編 レースクイーン編

撮影できるタイミングは?

 まずは、お姉さま方を狙うことのできるチャンスは大きくは4つです。

①スポンサーステージ(通称”ギャルオン”)【無料】

 大概の大きなレースの場合、イベント広場にオフィシャルステージが設けられています。ここで、ある時間に「スポンサーステージ」という時間が設けらていて、そこに大体のお姉さま方が登場します。いわゆる、「ギャルオンステージ(略してギャルオン)」ってやつですね。

2015年SGT鈴鹿1000kmのとき。だいたい、グランドスタンド裏のあたりで開催されています。

 SUPER GTの場合は、1日に2回あって、その2回のうちいずれかのステージに出てくるというパターンが多いようです。そのほかのカテゴリーでは、1日に2回あって、2回とも登場するケースもあります。

 また、こういったステージには、「オフィシャルステージ」と「スポンサーごとのステージ」の2種類があります。オフィシャルステージは、SGT・SF・S耐・スーパーバイクといったそれぞれの興行主が行う公式なステージで、それとは別に、TOYOTAブースとか、日産ブースとか、Kawasakiブースといったように、大きなスポンサーごとでステージを持っていて、そちらで行われるステージもあります。

 このスポンサーステージで気をつけたいのは、どの時間にどのチームが登場するのかが分からないという点です。特にSUPER GTは、午前午後の2回のうち、どっちに登場するのかSGTの方からは発表はありません。なので、目当てのチームがあるのなら、そのチームのお姉さま方のSNSで紹介されるスケジュールを確認すると、結構書いてあったりします。

 また、スーパーバイクなんかでは、参加しているお姉さま方のうち、スポンサーステージに参加するのは、ごく一部だけというケースもあるので、その点も気をつけたいところ。

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α6300+SEL70200G
200mm、1/320s、f/4.0

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α6300+SEL70200G
200mm、1/320s、f/4.0

 私の経験上、APS-C・200mm(35mm換算300mm)で、ニーショット~ウエストアップといった感じでしょうか。特に最近のSUPER GTはステージ前の距離が少し遠くなったので、これぐらいは必要なイメージがあり、フルサイズで200mmはちょっと心細さはあるかも。

利点

・観戦券さえあれば無料
・場所取りさえできれば、コンプリートはしやすい

 ピットウォークなんかと比べると、比較的簡単に撮影できます。しかも、イベント広場で行われるので、別途パスがいるわけではないので、その点も気軽です。やっぱり、一番のメリットは、コンプリートしやすいという点でしょうか。特にSGTのように対象のお姉様方が多いと、とてもPWやGWだけでコンプリートするのって、結構至難の業です。

欠点

・視線がもらいにくい
・場所取りが重要(出来れば前から3人目までが理想)
・前の人の頭やフラッシュなどが写り込むことが多い
・SGTの場合は、フォトセッションタイムが無いことも多い
・実は全員揃わないことが多々ある

 その一方で、ギャルオンは視線を貰うというのは結構至難の業です。一番最前列で、声をかけながら撮れるのであれば別ですが、そうでなければ視線を貰えたとしても「偶然」といった感じです。そのためにも、場所どりは結構重要です。これまでの経験上、横の前よりも正面の多少後ろの方がいいと思います。その方が、視線がそれらしいです。

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 あと、最前列でなければ、どうしても前の人の頭や腕、外付けフラッシュが写りこんでしまうことが多いです。なので、できれば2~3列目で、前の人の頭と頭の間から狙うというのがいいです。あと、背の高い人の後ろにはいかない方がいいです。

 さらに、ギャルオンは、正式名称の「スポンサーステージ」の名前の通り、お姉様方がスポンサーの宣伝をする時間です。なので、登場してしばらくは、マイクを持ってスポンサーの宣伝をします。このタイミングでバシバシ撮影をする人がいますが、マイクが写りこんでしまいます。複数人いるチームは、しゃべっていない人を狙うというのが鉄則ですが、1人しかいないチームは、終始、その人がマイクを握ってしゃべっています。さらに、SGTはステージの時間が短いので、宣伝のあとのフォトセッションタイムが無いことの方がほとんどです。なので、結局、「マイク持った写真しか撮れなかった」というのもよくあります。

②イベント広場でプチ撮影会&オフショット【無料】

 SUPER GTやSUPER FORMULAといったビッグレースでお客さんの多いレースではまず無理ですが、S耐やスーパーバイクといったちょっと規模の小さいレースでは、イベント広場で狙うというチャンスもあります。

S耐はある意味ここが目玉!?

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 特にスーパー耐久は、お客さんも比較的少ない一方で、お姉様方の人数はかなり多い。また、メジャーで有名な方がいる一方で、まだ一年生といったデビューしたばっかりの人も少なくなく、そういった方なんかは、先のギャルオン終わりでイベント広場に広がり、知らぬ間にプチ撮影会が始まります。

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 これ、2016年のS耐岡山戦の時ですが、素晴らしいぐらいの人集りが出来ます。

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APS-C 90mm、1/400s、F/4.5

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APS-C 89mm、1/1000s、F/4.0

 特にエモーションさんは、結構撮影会をしてくれます。あざーっす!。

スーパーバイクはフラッグ配りが狙い目?

 スーパーバイクの場合、YAMAHAやHonda、KAWASAKIといったメーカー系のブースがブースが設けられていいて、結構、ここのあたりにお姉さま方がいて、フラッグを配っていたりすることがあります。

2014年スーパーバイク岡山のときの様子。

 ですので、そこを狙って撮影するというのも1つ手です。

 下の写真はスーパーバイクの時に、配り物をしていたところを撮影させて頂きました。

APS-C 140mm
(35mm換算 210mm)

APS-C 200mm
(35mm換算 300mm)

APS-C 135mm
(35mm換算 202mm)

 ちょうど逆光で撮ると、やっぱりポートレートとしていい感じに撮れますよね。

パドックで声をかけるのは結構勇気がいる…

 またパドックパスなんかを持っていて、パドックを歩いていると、お姉さま方がウロウロと歩いています。そこを声をかけて撮影するというのは結構勇気がいります。もちろん、移動の最中とか忙しい時は避けた方がいいですが、お姉様方も撮られるのが半分仕事というところもありますので、声をかければ結構撮らせてくれます。小心者の私はあんまりしないですけどね…。

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 といいながら、これは、SF 2016 at 岡山のギャルオンが終わったところを撮らせていただきました。そういった意味では、SGTのように、人が多い上にスケジュールが詰まったレースでは、なかなかオフショットは狙いにくいです。一方、SFやS耐、スーパーバイクのように、お客さんの数がそれほど多くなく、お姉様方の日程もそんなに過密ではないレースでは、結構狙うことが出来ます。気付いたら、即席撮影会が始まっていることも少なくないです。

利点

・無料(無論、パドックパスを持っていた方が会える可能性大ですが…)
・視線がもらいやすい
・PWやGWとは違った雰囲気の写真が撮れる

 やっぱり、一番はPWやステージとは違った、どちらかというとナチュラルな感じの撮影が出来るというのが大きなメリットだと思います。また、1対1にもなりやすいので、目線は圧倒的にもらいやすいですよね。声のかけ方によっては、逆光とか光の向きも考えて撮ることもできますし。

欠点

・自分から声をかけられる勇気と気さくさが必要
・常に狙える体制をとっておくことが必要

 やはり、自分から積極的に声をかけられる勇気は必要です。むしろ、ここで狙えるようになれば、あとのピットウォークやグリッドウォークでも断然撮影しやすくなると思います。

 また、「今だ!」というタイミングに、撮れる体制がないといけません。モータースポーツ系のカメラマンあるあるだと思いますが、マシンを撮る時の設定とお姉様方を撮る時の設定って違うんですよね。手振れ補正とか、F値とか、露出補正とか。いざ撮ろうと思ったら、NDフィルター付けていてISO感度上がっちゃったとか、手振れ補正オフにしてた…なんてとがありますからね。これ、結構大事です。

③ピットウォーク(有料)

 お姉さま方を狙う定番は、やはりピットウォークですよね。ピットウォークは、大概の場合は、パドックパスもしくはピットウォークパスを購入する必要があります。パドックパスは、1万円程度することが多いですが、ピットウォークパスなら1日2,000円ぐらいで買えたりします。しかし、SGTのような人気のあるレースでは、前売りの時点で完売していることもあるので、絶対参加したい人は、早く手に入れておいた方がいいでしょう。

 ちなみに、SUPER GTの場合は、ちょっと予選日と決勝日で違っています。

SUPER GT予選日

 まず、予選日は、普通のレースと同じようなピットウォークです。ただ、これが激混みなんですよね。要は、お姉さま方を狙うカメラマンとドライバーのサインとかを目指す人がごった返します。


2015年岡山での予選日のピットウォーク。それでも隙間がありますよね。

2015年鈴鹿1000km・予選日のピットウォーク。かなりの混雑で、まともに前に進むこともままならないレベルです。

 同じカテゴリーだったとしても、サーキットによって観客動員が違うので、混雑の具合が全然違います。岡山と鈴鹿を比べると、断然鈴鹿は激混みです。特に鈴鹿1000km予選日のピットウォークなんかは、危険性も感じてしまうぐらいです。

SUPER GT決勝日

 それが、決勝日になると、お姉さま方はグリッドの方に出て、コンクリートウォールを背に撮影会という感じになります。こうなると、ドライバー目当てとお姉さま方狙いの人が分散するので、土曜日よりも全然楽になります。


2015年SGT岡山戦の決勝日。激混みチームは混んでいるけど、予選日と比べると全然余裕があります。


2014年SGT鈴鹿1000kmの決勝日。こちらも、前日が嘘かと思うぐらいの余裕があります。

2015年SGT鈴鹿1000km・決勝日は前が絡んだこともあり、その分だいぶん楽でした。

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α7Ⅱ+SEL70200G
70mm、1/125s、f/4.0

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α7Ⅱ+SEL70200G
172mm、1/250s、f/4.0

利点

・視線をもらいやすい

 ピットウォークでの撮影のいいところは、お姉さま方の視線をもらいやすいというところです。もちろん、すぐに行ってすぐ目線をもらえるわけではありませんが、粘っていれば必ずくれるはずです。下位カテゴリーや入場者数の少ないレースだと、結構面白いぐらい撮れる場合もあります。

欠点

・有料&パス獲得の難易度
・混雑必至&PW待ちの隊列
・光の状態や背景を選べない
・SGTではコンプリートはかなり難しい

 一方、PWはとにかく混雑必至。SGTなんかは、ある種の格闘技か?というぐらいもみくちゃになります。また、PWに入る為に、結構早くから並びます。SGTなんかだと、1時間前から並ぶ人は並びます。もちろん、並ばないと入れないわけでは無いですが、圧倒的にPWの時間が減ります。また、待っている間、マシンを見ることもできません。ここが何よりもつらいところです。

 また、PWはピットの前で撮影をすることになるので、背景はまずピットの中になります。場合によっては、チームクルーの方々が写り込むというリスクは意外とあります。また、光の向きもまず選べません。さらに、SUPER GTは、お姉さま方の人数がすさまじいです。かるく100人は超えていますので、いくら岡山であっても1日で全員を押さえるのは難しいので、コンプリートしたい人は、2日間に分けて撮影することをお勧めします。

ピットウォークのマナーを知っておこう

 何度かピットウォークに参加した方は分かると思いますが、ピットウォークにはちょっとしたマナーというか暗黙のルールみたいなものがあります。たぶん、みんながしているので、私の勘違いではないと思っていますが…

◆最前列にずっといない

 いるんですよね。最前列からずっと動かない人。

 お姉様目当てて居座る人もいますが、あるカテゴリーのあるチームでは、有名な監督のあの人をずっと待ち伏せする女性陣が、ず~っと最前列を確保していることもありますからね。

 ピットウォークは自分だけのものじゃないですからね。自分の撮影が終わったら、後ろの人と入れ替わってあげましょう。

◆撮影が終わったら、横移動せずに後ろに下がる

 これも結構知らない人多いんですよね。どういうことかというと、だいたい各ピットの前に何人かのお姉様方がおられるときに、左側のAさんが撮影出来たら横移動して隣のBさんを撮影して、さらに横移動してその隣のCさんを撮影して…と横移動を続けていくのはダメですよね。何故かというと、とにかく迷惑だから。基本的に最前列まで行って、撮影が終わったら、「下がりま~す!」て言いながら後ろに下がっていくというのが基本です。

◆激混みピットウォークはバッグ&手荷物に注意

 特に、SUPER GTのピットウォークは先程紹介したとおり、かなり混雑をします。ホント、人がなかなかすれ違えないほどです。ここで結構あるのが、荷物やバッグ同士が絡んでしまったりすること。特にはカメラマン同士ってのが多いのですが、未だにちょくちょくあります。なので、私自身、ピットウォークの時は出来るだけ突起物が無いような形にしています。結構、カメラマンで多いのは一脚なんですよね。これが結構くせ者です。

 あと、あれだけの混雑の中で、平気でカートのバッグを引いて歩く人もいたりします。これはマジで危険です。もちろん、その辺にバッグを置いておく訳にはいかないわけですが、気をつけましょう。

④グリッドウォーク(有料)

 そして、グリッドウォークです。レース開始前のスターティンググリッドに立っているところを撮影するというものです。

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 グリッドは華やかな場所ですからね。一度は経験してみるといいですよ。

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α6300+SEL18200LE
38mm(57mm)、1/100s、f/6.3

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α6300+SEL18200LE
30mm(45mm)、1/60s、f/6.3

 定番なのは、グリッドボードを入れて撮るのが普通なのかもしれませんが…

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α7Ⅱ+SEL70200G
77mm、1/500s、f/4.0

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α7Ⅱ+SEL70200G
162mm、1/400s、f/4.0

 私は最近、ウエストアップで撮ることの方が多くなってます。

利点

・マシンとお姉様方を同時に狙える
・視線も比較的貰いやすい

 GWのいいところは、やはりマシンとお姉様方を両方撮ることができるという点ですよね。華やかさが全然違います。また、レースによっては、マシン・ドライバー・お姉様方の3点セットも十分狙えます。また、PW程ではないかもしれませんが、視線は貰おうと思えばもらえます。

欠点

・そう簡単に参加できない
・お値段がかなり高い
・お姉様方が限られる
・意外と動きが制限されている
・とにかく時間が無い

 まずGWは、そもそも、そう簡単に参加できないということがあります。ごく一部のレースを除いて、グリッドウォークに入れるパスというのは、販売されていません。では、どうやって参加するのかというと、1つはSUPER GTやSFであれば、サポータークラブに加入して、会員向けのゲストパスを別途購入(観戦券込で1.5~2万円程度)するという方法。これが、最も安あがりで、現実的な方法だと思います。また、もう1つは、岡山国際サーキットであれば「ピットウンジパス」(2~3万円)、鈴鹿サーキットだと「VIPスイート」(2.5~5万円)というものを購入する方法があります。ただ、SGTやSFではいずれも3~5万円とかなり高価になってしまうので、正直オススメできません。一方、S耐やスーパーバイクなどだと、岡山のピットラウンジが2万円ぐらいになるので、結構悪くないパスになります。ただ、販売される数も多くないので、買い忘れると意外と買えなかったりします。

 そして、チームに複数のお姉さま方がいる場合、一部の人しかいないことが結構あります。基本的には、1チーム1~2人程度で、ドライバーが複数いる場合は、その人数に合わせている場合もありますが、特定の人しかいないことが多いので注意が必要です。

 また、カテゴリーによりますが、ドライバーが外に出ているものだと、お姉様方はそのドライバーの横でパラソルを持っています。なので、意外と自由に動けなかったりするので、そこを上手い角度から狙ってあげる必要があります。むしろ、逆にドライバーと一緒に他のチームに行ったりしていることもあります。

  そして、最後にとにかく時間がないということ。なので、かなりせかされます。コンプリートなんてSGTなんかでは無理です。どんどんと撮影をして回らないといけないので、結構大変です。その点、バイクレースは、グリッド自体がかなり密集しているので、次々と撮影するのが簡単なので結構オススメです。

逆光で狙える岡山国際サーキットのグリッド

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清瀬まち at SUPER FORMULA 2016 Rd.5 岡山国際サーキット

 個人的には、岡山国際サーキットのGWの利点の1つだと思うのですが、岡山のホームストレートは、だいたい南から北に延びるストレートなので、GWでお姉様方を狙うと、だいたい逆光になります。ポートレートを撮影する方はご存じの通り、ポートレートといえば逆光ですよね。

 私が調べてみた限り、国内主要サーキットの中で、ここまで逆光で撮れるのって岡山ぐらいだと思います。マシンと絡めて撮るにはカメラマン泣かせではありますが、お姉様方だけを狙うのであれば、こんなにいいシチュエーションはないですからね。そして何より、人が少ないので撮りやすい!。オススメです。

レース規模と混雑具合

 ちなみに、今回、参考までに2015年の国内モータースポーツレースの決勝日の観客動員数を右の表にまとめてみました。

 これを見ると、F1などの世界選手権を除けば、鈴鹿8耐がトップで、その次はSUPER GTになります。このSGTだけを比較してみると、

 富士(春) > 富士(夏) ≒ 鈴鹿 ≒ もてぎ >SUGO >オートポリス >岡山

 です。この観客動員数とピットウォークの混雑具合は比例すると思って間違いないと思います。私は富士の経験はないですが、GWの時は本当ですごいらしいですからね…。だから、西日本は岡山・オートポリス、東日本はSUGOが穴場なんでしょうね。

 また、同じサーキットだったとしても、カテゴリーによっても結構違っていて、おおむね

 SUPER GT >SUPER Formula >> MFJスーパーバイク > S耐

 という傾向があります。

 ちなみに、SUPER GTは、お姉さま方の人数がすさまじいです。かるく100人は超えていますので、いくら岡山であっても1日で全員を押さえるのは難しいので、コンプリートしたい人は、2日間に分けて撮影することをお勧めします。

唯一の注意点は参加するRQが変わること

 それなら、あきらかに地方で行われる観客動員数が少ないレースの方がいいのか、というと実は注意点が1つだけあります。それは、観客動員数が少ないレースでは、派遣されるお姉様方が減ってしまうということ。結局は、チームの方針だったり、お姉様方のスケジュール上の問題だったりするのですが、富士や鈴鹿ではフルメンバーが全員揃っているチームでも、岡山やオートポリスでは、そのうち数人しか来ていないということもちょくちょくありますし、酷いチームではそもそもお姉様方を岡山には招集しないというチームもあります。ですので、そのあたり、お目当ての方がいるのであれば、事前によくチェックをしてから足を運ぶ必要があります。

構図はどうするのか?

 お姉様方を撮る、要はポートレート撮影をするときに、結構大事なのが構図です。特に、全身ショットで撮るのか、バストアップで撮るのかによって、レンズも変わってくるし、ポイントも結構大きく違ってきます。

全身ショット

 普通の人はこちらの方が多いかもしれません。全身を撮ろうと思えば、標準ズームレンズがあれば十分です。ただ、あまり広角側で撮るとゆがんだ感じになってしまうので、少し離れて35mm換算で50mm近辺で撮影するのがベストではないでしょうか。とはいっても、ピットウォークやグリッドウォークなどでは、距離を調整できないケースがあるので、単焦点レンズは結構リスキーですね。オススメは、やっぱりズームレンズですね。

APS-C 50mm
(35mm換算 75mm)

APS-C 35mm
(35mm換算 52mm)

APS-C 36mm
(35mm換算 54mm)

 ただ、個人的には、全身ショットって、なんか記念写真的な感じになるのであんまり好きではないんですよね。もちろん、グリッドウォークなんかだといいんですけど…。なので、私はあんまりこういう全身ショットは撮らないことが多いです。

バストアップショット

 別にバストアップだろうが、ウエストアップだろうがいいのですが、少し寄っての撮影になります。こうなると、ちょっと望遠レンズが必要になります。ウエストアップで35mm換算150mm程度、バストアップで35mm換算200mm程度という感じです。

 ただし、この目安はあくまでもピットウォークの場合。グリッドウォークになるともうちょっと距離が近いので、APS-Cで70-200mmを使っていると、35mm換算105mmではワイド端が足らないという場面があります。なので、最近はフルサイズに70-200mmというのが、私の定番になりつつあります。

APS-C 100mm
(35mm換算 150mm)

APS-C 180mm
(35mm換算 270mm)

APS-C 105mm
(35mm換算 157mm)

 望遠レンズで撮ることで、背景もボケてくれます。どうしても、ピットウォークで撮影をすると、背景がごちゃごちゃしてしまったり、クルーが写りこんでしまうケースもありますが、その点はボカしてごまかすことも可能です。ただ、その点、しっかりとボカそうと思うと、やはり明るいレンズだったりセンサーサイズの大きいカメラの方が有利です。なので私は、APS-Cサイズに70-200mm F2.8のレンズを使うことが多いです。

 ただし、この撮影の難しいのは、お姉さま方が複数人で密集している場合。大体は、SUPER GTなんかのときに多いのですが、たとえば3人いる中で、そのうち1人しか撮っていないのに、3人とも目線をくれていたり…というのがなんとも心苦しいんですよね。ちょっとそこが大変なところかな。

単焦点で狙うなら35mm換算80mm程度で

 ポートレートという面で撮影するとなると、単焦点という可能性もありますよね。

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2016-10-23_081859-DSC00519_ILCE-6000_Lr_R

 実際、私が撮影したことがある単焦点は、SONY純正のSonnar T* FE 55mm F1.8 ZA(SEL55F18ZA)をAPS-C機で撮影したというのぐらいですかね。55mmですが、APS-Cで撮影すると、35mm換算82.5mmというちょうどポートレートに最適な画角になります。

 いずれも、F1.8の開放で撮影していますが、ボケ感はまあこんなもんで、それほどボッケボケになるというほどではないですす。開放で十分解像感は出てくるので、2016年後半のグリッドウォークには、α6300+SEL70200Gとα6000+SEL55F18ZAという組み合わせで挑むことが多かったですね。唯一、α6000にSEL55F18ZAの組み合わせが迫力が無くて、ちょっと威厳が無いんですよねぇ…( ̄。 ̄;)。

   

 SONYのEマウントで言えば、このあたりは85mmのG Masterあるけど高いし…という感じがありましたが、新たに85mm F1.8が登場して、これが値段の割に意外といいみたいなので、単焦点好きな人はこのあたりをフルサイズで使ってみるといいかもね。

どっちも撮りたい場合は、高倍率ズームレンズが重宝

 欲張りな人は、全身も撮りたいし、バストアップも撮りたいよ!って人がいると思いますが、そういったときに便利なのが、高倍率ズームレンズです。純正でも各メーカーが発表していますし、TAMRONやSIGMAからは各マウント用のレンズが発表されています。

 このレンズを使えば、35mm換算で24~27mmあたりから300~450mmあたりまで1本のレンズで撮影できるので、何かと重宝します。その分、開放F値は大きいので、背景がボケにくかったり、描写も明るいレンズと比べると落ちる場合もありますが、初心者の方にはオススメといえます。

コミュニケーションと”目立つ”ということ

声をかけることは大切

 この世界を踏み入れると、本当に痛感をするのは、コミュニケーションが大事だということ。

 実は、私がお姉様方を撮り始めたころって、私から声をかけるということはまずありませんでした。

 というか、できませんでした。( 。-_-。)

 被写体の前に行って、カメラを向けてパシャパシャって撮って、確認する動作をしながらそのまま逃げていく…みたいな感じでした。ただ、冷静に考えれば分かりますが、それって「感じが悪い」ですよね。ただ、私の場合、性格的にこちらから積極的に声をかけるタイプではないというのがあったし、そもそも1人でサーキットに足を運んでいると、声を出すことがまずないんですよね。そうなると、いざ声を出そうと思っても、割と声が出せないもので…。

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2015年のスーパーバイク。
カメラマンの少ないグリッドは、否応でもこちらから声をかけねばなりません。

 それが、転機が訪れたのが、2015年のS耐かスーパーバイクのあたりからでしょうか。ちょうどこのとき、奮発をして、ラウンジパスを手に入れて、グリッドウォークで撮影が出来ることになったんです。もちろん、それ以前にもグリッドウォークで撮影したことがあったのですが、S耐ってお姉さんの数は多いのに、お客さんはそれほどでもないんです。スーパーバイクもそう。特にこっちはグリッドウォークの回数自体も多いですからね。そうなると、おのずと声をかけないといけない感じになるんですよね。

 それで、撮る前に

 「お願いします!」

 と言って、視線をもらいながら何枚か撮影して、

 「ありがとうございます!」

 って言って移動するというのが自然と出来るようになりました。それでも、最近は「ありがとう!」って言えるようになってきた方ですが、ちょっと恥ずかしいなぁ…というときは軽く会釈をするようにしてます。

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 無論、SGTのように、声をかけるまでもなく人が多い場合は声をかけることはしませんが、少なくとも視線をもらった後は会釈はしますね。特に岡山国際なんかだと、SGT以外は結構人が少ないですからね。このテクニックは大切だと思います。

 で、これが出来るようになると、オフショットが狙えるようになるんです。だって、やることは同じですからね。もちろん、今撮っても良さそうかどうかという判断は必要ですが、問題が無い感じであれば、「お願いします」と声をかければいいです。あちら側も、カメラを持っていて、「お願いします」と言われれば撮られるのだと分かっているので、積極的に声をかけていいと思います。

 さらに上手な人になると、サーキット外で行われる撮影会などに参加してお姉様方と顔なじみになったり、SNSで普段からやりとりするなどしていて、親しくしておくというコツもあります。私はそこまでしていませんが、サーキットに足を運ぶと、お姉様方の周りに側近のようなカメラマンが数人取り囲んだ状態で歩いているという姿は結構よく目にします。

 で、そこまでいかなくても、結構面識があると、PWやGWの時に存在に気付いてくれて、視線をくれたりもします。

そこそこの機材で、かつ目立つこと

 そういう点も踏まえると、お姉様方に気付いてもらうというのは結構大切なことです。

 なので、まずはそれらしい装備で撮影するというのは、結構大切です。やはり、スマホよりはコンデジ、それよりはミラーレス、それよりは一眼レフというのは否めないですよね。言い方が悪いですが、勢いで来た方でスマホなんかで撮る人よりも、一眼レフやミラーレスできちんと撮っている人の方が、いい写真を撮ってくれて、あちこちSNSなんかでアップされる可能性が高いので、その方が知名度も上がりますからね。私の経験上も、空いている場合はそうでもないですが、混雑をしているときは、一眼レフ優先で目線くれてる実感はあります。

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 あと、同じカメラでも、白レンズは特別感があるので、結構目立ちます。無論、白レンズって望遠レンズでしかないので、標準ズームで白レンズって無理ですけどね…。さらに、フラッシュの存在。発光させる、させないという判断もありますが、発光させなくても、あえて装着をしておくというのもいいと思います。この技は、ちょくちょくやってましたね。

 そして、最後にはさらに何かで目立とうということ。フラッシュに何かを付けている方を見たこともありますし、あとはフラッシュのディフューザーだったり、帽子だったり、服装だったり、とにかく目立つこと。兵は、きぐるみを着ている人もいます。簡単なところだと、地味な色よりは、赤とか目立ついろもよさそうです。

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