. . 聖書・「神のみことば」は、真理の尽きない泉です。深く掘れば掘るほど、豊かな甘い水を湧き出します。
このページは、フィリップの「井戸掘り日記」」と名付けました。
「ダビデの生涯」 に学ぶ : 第10講
■ 今日の「井戸掘り」

 . . 「ダビデはノブの祭司アヒメレクのところに行った。アヒメレクはダビデを迎え、恐る恐る彼に言った。『なぜ、おひとりで、だれもお供がいないのですか。』ダビデは祭司アヒメレクに言った『王は、ある事を命じて『おまえを遣わし、おまえに命じた事については、何事も人に知らせてはいけない』と私に言われました。若い者たちとはしかじかの所で落ち合うことにしています。』」. . . . . . . . . . . . . . .サムエル第一・21:1〜7

■ 井戸を掘りましょう:

. . 祭司アヒメレクの疑問に対するダビデの答えは明らかに偽りでした。ダビデは王の命を受けてアヒメレクのところに来たのではありません。彼は、サウル王の殺意を逃れてそこにきていたのです。逃亡の途中だったのです。日本のことわざには「嘘も方便」と言うのがあって、嘘も場合によっては容認されると言う文化的土壌があります。しかし、ダビデは真であられる神を恐れ、その神に従って生きている信仰者でした。その彼が偽りを?!。13節に見るダビデの偽装も同様の疑問を私たちの心に投げかけます。

. . さて、私たちは、このダビデの偽りのことば、偽りの行動をどのように理解したらよいのでしょうか。信仰者であっても、時には偽りを語ることは、やむを得ないと考える人もいますでしょう。また、ダビデは旧約の時代に生きた人物で、旧約時代には新約時代の私たちが有しているような福音の十全な光がなかったから、、、と説明できるかもしれません。アブラハムを初め父祖たちが一夫多妻の社会に生き、彼らもまた、複数の妻を娶ったのと同様です。新約の時代には、それは許されません。

. . 更に、ダビデは試練の中で、信仰の質の低下を経験しつつあった、と説明できるかもしれません。人は、情緒的に沈みきってしまうと、その信仰にまで影響を受けます。その意味でも、人は感情の動物なのです。感情の浮き沈みを超越した強い信仰の姿勢を身につけることができれば幸いですが、そこに達するには信仰の円熟が必要です。そのような信仰のレベルに達するまでは、人は、ダビデと同様に、試練の中では、信仰のあるべき姿勢をふと見失うと言うことがあるので気をつけなければいけません。

. .最後に、 7節に「そこにはサウルのしもべのひとりが主の前に引き止められていた。その名はドエグといって、、、」と記されていることに注目しましょう。偽りは、早晩、発覚するものだと言うことを忘れてはなりません。ダビデの偽りのことばの結果、後に、アヒメレク一家には大きな災いが及ぶことになりました。偽りが良い結果を生むことは決してないのです。

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. ダビデの生涯/0024:「状況判断の的確さ」
. ダビデの生涯/0023:「神のご嘉納と人々の受諾」
. ダビデの生涯/0022:「愛する者の死に接して」
. ダビデの生涯/0021:「神の時計と人の時計」
. ダビデの生涯/0020:「試練から来る悩みの克服」
. ダビデの生涯/0019:「人の評価と主の摂理」
. ダビデの生涯/0018:「霊媒・死後の世界との交流は可能か」
. ダビデの生涯/0017:「信仰の動揺、信仰の衰退」
. ダビデの生涯/0016:「繰り返される信仰の試練」
. ダビデの生涯/0015:「信仰者と人間関係」
. ダビデの生涯/0014:「信仰の試練と忍耐」
. ダビデの生涯/0013:「みこころを求め続ける生涯」
. ダビデの生涯/0012:「人・悲しい存在」
. ダビデの生涯/0011:「二つのタイプの指導者」
. ダビデの生涯/0010:「信仰者と偽りのことば」
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. ダビデの生涯/0007:「成功とその反応」
. ダビデの生涯/0006:「信仰によって結ばれた友情」
. ダビデの生涯/0005:「技術を支える心の状態」
. ダビデの生涯/0004:「人々の誤解・無理解に直面して」
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. ダビデの生涯/0002:「主がこの人とともに」
. ダビデの生涯/0001:「人・霊的な存在」


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