Adobe Lightroom 4で現像(2013.01.17)

 α55を購入してから、RAW現像というものを覚え、これまでSONY純正のImage Data Converter 4を使ってきたのですが、いかんせん動きがモッサリなのと、操作もあまり直感的という感じではありませんでした。なので、正直、「RAW現像=楽しくない、めんどくさい、できればやりたくない」というのが正直な印象でした。

 とはいうものの、RAW現像を上手くやっていかないと、いい写真にはなかなか仕上がらないということもありますし、RX100を買って、普段からRAW撮影が可能になると、もっとRAW現像が身近な存在にならないと、もったいないよなぁということで、RAW現像ソフトの検討を始めました。

Lightroom vs SILKYPIX

 RAW現像ソフトとしては、AdobeのLightroomと市川ソフトラボラトリーのSILKEPIXの2つが有名じゃないかなぁと勝手に思っています。なので、どちらかなのかなぁ~とは自然と思っていました。

 実ははじめに体験版を使ったのは、SILKYPIXの方でした。これは、深い理由があったというよりも、よく拝見させてもらっているYouTubeチャンネル「楽しんだモン勝ち!」で、SILKYPIXを使っていたというのがキッカケでした。

 しかも、これ以外にも、YouTube上で「SILKYPIX」と検索をかけると、相当な数の動画が見つかるので、それを見ているだけでも、「こんなことができるんだぁ~」というのが分かります。

 ただ、SILKYPIXの難点は、ダウンロード版でも27,000円もする値段。パッケージ版だと33,000円もします。なので、さすがに失敗できないソフト選びになってきてしまいます。そして、もう1つ問題だったのが、RX100が対応ではないこと(2013年1月末のアップデートで対応したそうです)。値段はどうにかなったとしても、RX100が対応でないのはさすがに大問題ですからね…。

 そうなると、Lightroomしかないなぁ…と思っていたら、Lightroomに乗換え/特別提供版があることを知り、しかもそんなにネット価格と変わらないことが。しかも、RX100に対応な上、結構動作も良いという評判…。これは買うしかない!!ということで、MNP3万ポイントが残るエディオンで取り寄せ購入をしました。

軽快な操作感で、現像が楽しくなりました!!

 率直な感想としては、「現像って、こんなに楽しかったんだ!!」というのを実感しました。

 いろんなことが出来るのは当たり前ですが、それらが簡単にできるというのが何よりもいいことだと思います。特に、私の場合は、JPEG+RAWという保存方法を撮っているので、改めてRAW現像をするということは、何かしらJPEGデータに不満があったからに他なりません。

 その時、大体不満の矛先は、

 ①ホワイトバランスが違う
 ②ハイライト/シャドーのバランスを変えたい
 ③コントラスト、色彩を微調整したい

 この3つがほとんどです。

 ただ、この中で難しかったのが、②のハイライトとシャドーのバランスです。

Image Data Converter 4では…

 純正のImage Data Converter 4では、ハイライト/シャドーのバランスはD-レンジオプティマイザーで調整していくことになります。しかし、それぞれの「ハイライトトーン」と「シャドウディテール」を調整しながら、またさらにその「適用量」を調整しながらという作業は、あまり直感的ではありません。しかも、少し調整する度にプレビュー画面に変更が反映されるのに数秒かかるので、動作も良くなく、調整をしているだけでくたびれてしまっていました。

Lightroom 4では操作が簡単に

 これが、Lightroom 4になると、すべて「基本補正」の中に集約され、ハイライトをマイナス方向(左)に、シャドウをプラス方向(右)にスライドさせていくだけで、ハイライト/シャドーのバランスが簡単に取ることが出来ます。しかも、数値の変更がプレビューに反映されるのがリアルタイムなので作業自体もサクサク進んでいきます。

 また、このタブの中に、ホワイトバランスの補正から露光量・コントラスト・彩度までの調整があるので、ほとんどこのタブの操作だけで目的の絵に近づけることが可能になります。

 参考までに、実はこちらがPicasa 3.9の調整タブになります。私の場合、普段Picasaで管理をしているので、Picasaの編集機能を使うことも良くあるのですが、Picasaでは調整が一方向しかありません。なので、明るさはプラスだけ、ハイライトはプラス方向(明るくする方向)、シャドウはマイナス方向(暗くする方向)にしか調整ができず、ハイライトを押さえてシャドウを上げて、ダイナミックレンジを縮めるといったことが何も出来なんですよね。

補正ブラシ機能が作業を簡単にする

 もう1つ、Lightroom 4で便利なのが、補正ブラシ機能です。これは、先程のホワイトバランス・露光量・コントラスト・ハイライト・シャドウなどなどの効果を、範囲を決めて部分的に補正をするという機能です。

  

 例えば、この写真のように上下のコントラスト差が大きい場合、写真全体としてハイライトを押さえていってもいいのですが、そうなると適正露出な車の色まで変わってしまいます。

 そういったときに、右写真のように任意の部分だけを補正ブラシで選択し、その部分だけを露光量を落としたり、ハイライトを抑え、車の部分は露出などは変更させない、という効果が簡単にできます。JPEG写真では白飛びをしているような場合でも、RAW現像でやり込むと色やディテールが浮かび上がってくることがほとんどなので、こういったことが簡単にできます。

こんな感じで変わります

補正前

補正後

 ちょっと、分かりやすいように大げさにやってみました。ここまでいじってしまうと極端なところではありますが、雲のディテールがハッキリした上に空の青さが出た一方で、手前の草などは明るくなっています。これぐらいの調整であれば、2~3分もあればできるので、実に簡単にできます。

今度は正しく表示できるモニターが欲しくなる…

 こういうRAW現像をやり始めると、結局はディスプレイの色が本当に正しいのかどうか、ということが問題になってきます。となると、いいモニターが欲しくなります。当初は、ColorEdgeかなぁと思っていましたが、結構ギラギラしていて目が痛いという情報もあるので、LGも含めて検討しています。場合によっては、センサーを買うというのもありかもしれんですね。