Lowepro スリングショット202AWレビュー(2014.11.24)

カメラバック選びとは終わりのないもの…

 

初めはSONY純正を使っていましたが、出し入れしにくいのと、
望遠レンズを装着したまま入らないので、最近はほとんど使っていません。

ここ最近使用しているThe Heralder 33。今でもお気に入りのバッグなのですが…

 一眼レフを持ち始めて約3年半。この間、いろいろとカメラバックを選び変えてきたのですが、なかなか答えが出ません。というか、カメラバックって用途によって、求められるものが大きく変わってくるんですよね。そんな中で、ここ最近は上の写真にもある、The Heralder 33を使っています。いろいろとレンズは入るし、小物もいろいろと入れることが出来ます。まさに収納力抜群の”ミニバン”的なバッグといった感じで、今でも頼れるバッグの1つです。

いつもミニバンが言い訳ではない

 その一方で、今年に入った辺りから、「The Heralder 33ではさすがに大荷物すぎやしないか?」と思い始めてきたのです。というのも、今年に入って、頻繁にサーキットに行くようになり、特に鈴鹿サーキットでは、大きく重い荷物を抱えてサーキットを歩き回るというのは、エネルギーを使ってしまいます。もちろん、その場合に、そもそもの無駄な荷物を減らすことも大切ですが、それに対応できるバッグも必要になります。そんなこんなで、実は春あたりから、「何か良いバッグがないかなぁ?」と探していたのです。

新バッグに求めるたこと

①スリングバッグ式がいい

 カメラバッグには、いろんな種類があります。バックパップ、ショルダーバッグなどなどいろいろありますが、今回、狙うのはスリングバッグとかボディーバッグとかと言われる部類です。

 というのも、そもそもショルダーバッグならThe Heralder 33でいいし、メッセンジャー式なら今までのバッグでいい。ただ、バックパック式だと私みたいな大柄な人だとあんまし合わないし、速写性もあまりよくない。その点、スリングバッグだと普段からボディバッグを使っている自分としても違和感はないし、機材の出し入れもスムーズ。なので、スリングバッグで選びたいと考えています。

②望遠レンズ+縦位置グリップを付けたまま収納したい

 昨年あたりから、SAL70300Gの望遠レンズを付けて撮影することが多々多くなっているのですが、実は今のメッセンジャー式バッグだと、この望遠レンズを付けたまま収納しようと思うと、ほかにレンズが1つ入るかどうか…というレベルになってしまいます。さらには、縦位置グリップなんぞ付けた日には、どうにもなりません。

 なので、望遠レンズと縦位置グリップをつけたまま、バッグの中に収納できるサイズにしたいという思いがあります。

で、たどり着いたのがLoweproスリングショット 202AW

 約半年間、いろいろと探し求めてきました。Heralderと同じVANGUARDのものもいくつか見ましたし、実は上海問屋の4,000円弱のワンショルダーバッグを買ってみたりもしました。ただ、これが思いのほか小さすぎて荷物も十分に入らないし、何より大柄の私にとってショルダー部分の長さが短くて窮屈だったので却下しました。

 で、最終的にこのスリングショッ・ AWシリーズが候補に残り、実際のバッグも見た中で、少々不安もありましたが、この202AWになりました。というのも、このシリーズには、102AW・202AW・302AWの3タイプがありますが、102AWだと大した量が入らないので却下。で、実は202AWと302AWで最後まで迷いました。というのも、302AWだとナナニッパレンズを付けたまま入れることが出来るんです。でも、その一方でバッグ自体も大きくなるし、何よりウエスト部分が中途半端にあって、スリングバッグとしての身軽さが無くなるなぁと思って、202AWに落ち着きました。

 というか、私が購入したときは9000円でお釣りが来たんですけど、今はスゴい値段が高くなっていますね…良かった、買っといて。

 ショルダー部分は、MAXまで伸ばすと155cmぐらいまで伸ばすことが出来、かなり大柄な私でもちょうどいいぐらいに背負うことが出来ます。また、ショルダーとは反対側の隅からホールド製を高めるサブのショルダーベルトが出ていますが、こちらもMAXに伸ばせば、私でも大丈夫でした。ただ、このサブのショルダーベルトは外している状態だと長いベルトが垂れたままになってしまうので、通常時は先の写真のように、背中部分にレインカバーが収納できるようになっている部分に折り込んだ状態にしています。

肝心な収納部分の容量をチェック

ボディ装着時の収納力

 α77にSAL70300Gの望遠レンズを装着した状態で、約23cmぐらいありますが、この長さがちょうどピッタリな感じです。見事に計算通りです。ナナニッパレンズを付けると、これよりも+3.5cmぐらいになるのでもう入りません。

 DT 16-50mm F2.8のレンズを付けた場合、レンズフードを前向きに付けた状態で普通に収納することができます。ちなみに、私の手持ちのレンズで確認した限りでは、

【ボディ+フードを前に付けた状態でも収納できるレンズ】
 ・SONY DT 16-50mm F2.8
 ・SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO HSM
 ・SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
【ボディ+フードを収納した状態で収納できるレンズ】
 ・SONY 70-300mm F4.5-5.6 G SSM
 ・SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM
【ボディを装着した状態では収納できないレンズ】
 ・TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC

 といった感じです。

レンズ単体時の収納力


SIGMA 18-35mm F1.8収納時。立てて収納してギリギリといった感じ。



SIGMA 18-35mm F1.8を横向きに入れた場合、ブロックに入りきらないのが分かると思います。
あと、ちょうどレンズの部分にフラッシュが入れられます。


SONY 70-300mm G収納時。収納できなくはないが、ちょっと飛び出てしまう感じ。

 上の写真を見て頂ければよく分かると思いますが、普通ならSIGMA 18-35mm F1.8(高さ14.5cm)でちょうどぐらい、SONY 70-300mm G(高さ16cm)だとちょっと苦しい感じです。

【収納できるレンズ】
 ・SONY DT 16-50mm F2.8
 ・SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO HSM
 ・SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
 ・SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM
【収納するにはちょっと苦しいレンズ】(無理をすればギリギリ入る?)
 ・SONY 70-300mm F4.5-5.6 G SSM
【工夫をしないと収納できないレンズ】
 ・TAMRON SP 70-200mm F2.8 Di VC

 ちなみに、横向きに入れたらどうなの?と思う人もいるかもしれませんが、実は横幅の方が短いので、実質的に縦向きに入れた方が入ります。ですので、レンズ収納部分にレンズを2つ収納するのはまず無理です。その一方で、残りのブロックが妙に中途半端になるので、私の場合はこの隙間にブロワーやPL/NDフィルダーなどを入れています。

 ということで、70-300mm Gの望遠レンズはどうにかすれば入るのですが、万が一、ナナニッパを収納したい場合はどうするのか…というと、

 一番下段のベルクロを外せば、ギリギリでナナニッパレンズを収納することができます。ただ、この写真はフードを外した状態。フードを付けるとさらに収納しにくくなるので、なかなか大変です。



 こうなると、ボディにDT 16-50mmを装着した上に、ナナニッパと8-16mmの広角レンズが収納できるので、とりあえずこれで狙えない構図は無いことになります。荷物が多ければ、最下段には70-300mm望遠レンズを入れてもいいです。

縦グリ装着時はどうなるのか?

 実はすでにチラチラ写真に映り込んでいますが、縦位置グリップを装着した状態でも普通に収納ができます。これなら、縦位置グリップ装着時でもこのバッグ使えますね。

使いやすいポケット類

最上段のおにぎり型ポケット


一番奥には、メッシュのポケットが設けられているほか、
下の部分には荷物が動かないようにゴムが入っています。



ポケット部分の内側にはチャック式のポケットが。カギなんかを入れておくといいでしょうね。



おにぎり型だけに、サブボディも余裕で入ります。


たぶん入らないだろうと思って入れてみたら入ったNexus7。
ということは、これよりも小さいファブレットなんかは入ると思います。

 これだけ大きいと何を入れてもいいと思いますが、私の場合は、ここにはカメラ用品ではなく、財布やコンデジ、モバイルバッテリー、車のカギなどを入れるようにしています。こういう小物類がザクッと入れることの出来るスペースがあるのは便利です。

ちょっとした収納に便利なサブポケット



 レンズ・カメラ収納部分に飛び出た形で着いているポケット。スリングバッグならではで、ポケットの荷物が落ちないように奥側のチャックが開きすぎないように設計されています。また、ペンなどが装着できるようになっているので、レンズペンなんかをいれてもいいかもしれません。私の場合は、ここに予備のバッテリーなんかを入れています。

 さらにもう1つ小さいポケットがあります。ちょうどここの部分はレンズキャップを入れるのに便利なポケットです。写真は、φ72mm用のレンズキャップですが、φ77mmのレンズキャップも余裕で入ります。私は、レンズキャップだけではなく、SDカードケースをここに入れています。

バッグの横には三脚装着が可能

一脚と三脚装着時。特に一脚はみごとにバッグと一体化しています。
三脚ももうちょい細いやつだともっとスタイリッシュにつけれると思います。


パッと見るとバックルで留めるように見えますが、
実際にはその右側のレバーでバンドを締め付け固定することが可能です

 バッグの横には、三脚の足を入れる小さなポケットと上部を固定するバンドがあります。写真の三脚は、こういうタイプのものではないので、ブサイクに見えますが、もうちょっとほっそりとした三脚だったら、花火撮影もこれでいいかも。一脚もこんな感じなら、サーキットもコレで行けますな。

 さらに、三脚を付ける横の部分には、小物が付けれるようにベルトが縫い付けられています。別途購入した同じくロープロのクイックフレックスポーチ75AWだと、背面のアタッチメントタブをこのベルトに引っかけることで、レンズを外に収納することも可能です。将来的には、ここに装着できるドリンクホルダーが欲しいですね。

実際の使い勝手もなかなかGood!!

 10月初旬に購入して、先日の京都の紅葉の旅を含めて3日間ほど使いたおしてみましたが、やっぱりいいですね!!。

 まず、実際に使った3日間のうち、2日間は基本は仕事ではあるんだけど、撮影をメインでしていたのですが、わざわざストラップでカメラをぶら下げていると、あまりにも撮る気満々な感じになってしまうけど、このスリングバッグだと、その都度出し入れしても面倒ではないので、気軽に使うことが出来ました。

 また、京都での紅葉の旅では、本格的に持ち出すスタイルでしたが、本当に使いやすかったです。The Heralder 33だとカバンを背負っていることが結構苦痛だったりして、今回のように動きながら撮影する場合は、ストレスになるのですが、今回はそういったストレスは全くありませんでした。さらに、The Heralder 33も上のファスナーを開ければ、結構クイックアクセスできるのですが、ファスナーを開けた後は手探りで中を探ることを良くしていました。それが、このバッグだと、ある程度ポケットで細分化できるので、あちこちポケットを探す必要がありません。

 あと、京都での紅葉の旅では、さすがに2つのボディをぶら下げるのはためらって、速写ストラップでは1つだけをぶら下げていました。ただ、それだと画角的にカバーできず、その一方でレンズ交換を頻繁に行うには面倒…ということで、金閣寺や嵐山では、速写ストラップに標準ズームを装着したα77Ⅱをぶらさげ、さらにα77に望遠レンズをつけたものを、このバッグに収納した状態で撮影していました。取り出しも楽だし、とても有意義な撮影スタイルでした。

 この雰囲気だと、来年のサーキットはこれでいいんじゃないかな?。本当に良い買物をしたなぁ…。